WWNウエルネス通信 (2022年5月16日):「傷んだ鶏肉で下痢をした話」

前回配信したのが4月24日だったので、ちょっと間が空いてしまった。

この間、世間ではゴールデンウィーク連休があって、例にもれず大学の授業も1週間休みとなり、連休直後の大学院ゼミが5月12日(木)の夕刻にあった。

ゼミの内容はさておいて、問題はその後。

大学院のゼミが終わった後は、たいていは飲み会を行う。

その日は、買い出しに行かずにゼミ室の冷蔵庫の中の食材で簡単な調理を始めた。

チルドルームに豚肉と鶏肉が残っていたので、それを調理して食べようとしたところ、鶏もも肉(約300g)が異臭を発しているとのこと。思えば、2週間前のゼミ飲み会で購入した(しかも消費期限が迫って5%引きだった)鶏肉で、冷凍せずに保管していたのがうかつだった。

 「これは食べられませんよ」

というゼミ生の声を私が制して、水で洗ったうえで酒につけて、塩コショウとめんつゆで焼いてみた。私としては、

 「いい感じで食べられるよ」

と皆に勧めたのだが、(一切れ口にした一人を除いた)他のメンバーは誰も箸を付けなかったので、結局、ほとんどすべてを私一人が平らげた。

もちろん、私としては、とてもおいしく満足できたのだけれど、帰宅してしばらくしてから便意を催して、いわゆる「下痢」状態。

さもありなん。つまり、「異臭」は腐敗菌のなせる業で、洗って焼いてもそれが一掃されたわけではなく、私の腸内で《異物》と感じられて排泄されたのだ。

体内に異物を取り込んだ際に、嘔吐や下痢といった反応が起こるのは、正常な徴。いわば「水際」で防ぐ反応なのだけれど、そこで排泄できずに体内に取り込まれたとしたら、きっとそれ以上の免疫反応(発熱や痛みなど)が起こるに違いない。まずは、この「異物排除」の第一段階が正常に機能していることを確認できたのは、今回の成果の一つだった。

翌朝。いつものようにトイレに入ると、軟便というよりも水状態の排便。もしかしたら、まだわずかに「異物」が残っているのかもと警戒心が芽生える。朝食後の排便でようやくわずかな固形成分が認められた。もちろん、異物(腐敗菌)が腸から吸収されて免疫反応が起こる可能性もあったのだけれど、その日は特になんらの体調変化もなく、翌朝は正常な便が排泄された。その間、特に発熱もなく、どうやら腐敗菌に侵されることはなかったのだと安堵した。

と、大げさに記してみたものの、要は、傷んだ(腐敗菌を含んだ)食材を捨てずに食べた顛末にすぎない。

とはいえ、私の腸(消化機能)が正常に働いていることを確認できたということは、私にとっては嬉しいできごとだった。普通に生活している私たちにとって、「下痢」という現象は異常な状態なのだけれど、「腸が異物を排除している正常な姿」と感じれば、いとおしくも思える。

もちろん、そんなことを皆様には真似してほしくないのだけれど、「くしゃみや咳」と同じように、「下痢」を通じて自身の免疫機能を確認できたという意味で、「腐った肉」にもいくばくかの役割があったのではないかと、無理やりこじつけてみたのであった。

Wasedaウェルネスネットワーク会長・中村好男

http://wasedawellness.com/

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