WWNウエルネス通信190512:ウォーキング学会のあれこれ

昨日、野沢温泉で開催された日本ウォーキング学会大会に参加してきた。

 学会が設立されたのは1997年であったが、4年目から10年程度事務局長を務め、その後2期4年会長としてその運営を担ってきたのだが、5年前にA先生に会長の任を託してからは、諮問委員としての籍は残されたものの、ここ2年間は学会大会にも参加することなく静かにしていた。ところが、昨年の学会大会の折に(参加していなかった私に)Y先生から電話がかかってきて、A先生の後を引き継いで会長になったという連絡と共に「来年は必ず参加せよ」との要請(というかほとんど命令?)をいただき、その場でカレンダーに予定を入れて、昨日朝の北陸新幹線に乗ったという次第である。

 それはさておき、私がご無沙汰している間に役員の半分が変わり、久しぶりに若手の研究発表に聞き入った。なにより、“長野”と言えば「長寿日本一」の県。「健康長寿世界一の信州」を目指すプロジェクトを牽引するU先生の大会会長講演を皮切りにして招待講演やシンポジウムなどが並び、最後はY先生の学会長講演。この学会を通じて国民を元気にしたいというY会長の情熱的な研究成果に感心させられ、私が率いていた時には想像できなかった発展を遂げることが期待された。

 トップ(会長)を退いた以上、会の運営に口を出したり影響を与えることがあってはいけないと思っていたので、会場でも(知人との雑談以外は)私はほとんど黙っていたのだが、懇親会やその後の二次会で、《昔のこと》について幾度となく話を振られた。「過去にこだわらずに未来志向で自由にやれば良い」とは付け加えたものの、しきりに聞きたがるので、ずいぶんと《昔話》を語ってしまった。もちろん、設立3年目にして破綻しそうな学会の事務局長を引き受けて、それなりに安定した運営ができるようになり、財務も事業内容も安定したところでA先生に引き継いだのであるから、《裏話》としては興味を引く内容だったようで、かならずしも無駄ではなかったと思いたい。

 私にとって初めての野沢温泉の滞在は、外湯も含めて温泉も堪能できたし、充実した1日となった。翌日(本日)は、調子に乗って野沢温泉から新幹線の飯山駅までバスで25分(13km超)の行程を歩いてしまい、景色は堪能できたものの帰りの新幹線の車内ではほとんど眠りこけていた。

 余談であるが、A先生と初めて出会ったのは私の学生(大学院)時代。研究室の先輩で大阪の私大に勤めていたS先生から“スキー実習”の手伝いを頼まれて出向いた岐阜のスキー場にA先生も助っ人として来ていたのだ。そのS先生が昨年末に亡くなった。まだ60代半ばだったのだが、遺族の意向であまり広く伝えられなかったようで、《後日談》として同窓会メールで訃報が広まった。A先生は同窓会メンバーではなかったので訃報に接したのは最近のことだったようで、「S先生のことは驚いた」と切り出されて、30年以上前のスキー実習のことを思い出した。

 この2日間で私が出会った知人は30名程度であったが、「もし今私が死んだら、このうちの数名は葬儀に参列するかもしれない」などという思いが頭をかすめたのだった。

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