昨日、ゼミ卒業生の結婚式に出かけた。参列者は親族を含めて90人弱。結婚披露宴としては標準的な規模と思う。彼女たち夫婦の門出は、祝電も含めて100名弱の祝意で支えられたのだ。結婚式場の主な顧客は20~30代男女であり、標準的な結婚式場は100名前後の結婚式・披露宴を想定して設計されているものと思う。
そういえば、私が結婚したのは30年以上前のこと。やはり100名弱の方々に参列いただいて結婚生活をスタートできたことに感謝したことを思い出した。二次会に呼んだ友人を含めても、私たち夫婦(家族)のスタートを知らせた方々は高々200名であり、それが、私達の交友関係のすべてであった。
一方、人生最後の(究極の冠婚葬祭)行事である葬式については、人数はまちまちだ。昨年私の父親が92歳で亡くなったのだが、親族だけで行った葬儀の参列者は10名程度だったが、過去には1000人を超える参列者の一人となったこともある。最近は、「家族だけで」とか「葬儀をあげない」というようなケースもあるようで、私の父親の葬儀会場の隣の部屋は、ほんの数名を収容できる規模だったし、まだまだ大規模葬儀が可能な寺社も存在する。その規模は千差万別。亡くなった時の交友関係の大きさが葬儀の規模に反映されるのであろう。
ところで、60歳を過ぎた今、私の葬式があったとしたら、いったい何人が参列してくれるのだろうか?
というよりも、じつは還暦を迎えたときに、「今死んだら何人が参列するだろう」と思い立ってリストを作ってみたところ「1000人程度」と推計できた。もちろん、仕事でお付き合いしている方々や名刺交換しただけの方の推計値はあやふやだから、極めていい加減な推測なのだが、それでも「在職中」であれば参列者はかなり多いと想定できるし、それが私の結婚式の参列者数を超えることは間違いない。
思えば、中学・高校を経て大学に進むと年賀状の数も増えたが、大学院を卒業して助手になったころには、業務上の付き合いも増えて賀状の数は100枚を超えた。そして、「結婚式」を経て、賀状の枚数は200を超えた。おそらく、その頃に死んでいたら葬式参列者は100~200名程度ではなかったかと思う。そのように思い起こしてみると、40歳頃であれば400名くらいで、50歳(10年前)頃は600名程度だったのではないかと感じる。そして、60歳を超えた今から70歳の退職までが「1000名程度」とピークになる。
でも、重要なのは今ではなく最期である。70歳の退職直後であれば数百人が参列してくれるかもしれないと思うが、仕事を辞めて人付き合いが少なくなれば、それにつれて葬儀の参列者数も減っていくことだろう。
私の死期は今のところ全く予想できないし、葬儀の参列者の人数を喜ぶつもりもないが、「結婚式」という人生の門出に遭遇して、自分と社会との接点の多様さを意識したのであった。こんな私でも、葬式の参列者が結婚式の100名を下回る時が来るのだろうし、もしかしたら、葬儀を行わない可能性もある。人々に悲しみを与えないという意味からは、葬儀の参列者は少ないほうが良いのかもしれない、などと考えながら結婚式場から帰宅した。