12月25日はクリスマス。
8年前の12月から始まった「いつまでも美味しく食べる研究会(AB研)」。
85回目を迎えた今回は、12月25日のクリスマス当日夜に開催した。
もともとは、「歳を重ねてもいつまでも(死ぬまで)美味しく食べる」という目標を掲げて、その志を目指す仲間の集まりなのだが、「単なる飲み会」とのそしりを受けるリスクを常に抱えながら、ほぼ毎月一回の研究会を重ねてきたのだった。
毎回掲げられるテーマに沿って、皆が食べ物や食材や蘊蓄を持ち寄って、「美味しく食べるための技法」を学んでいる。
今回のテーマは「クリスマス」。
つまり、「クリスマス」をテーマに参加者各々が「食べ物や食材や蘊蓄」を持ち寄るわけなのだが、さすがに「クリスマス」ということになると、巷には様々な商品があふれるものの定番のイメージも強いことから、今回は事前に各自の持ち込み予定品を申告して、重ならないように配慮したりしたのだった。
でも、始まってみれば、赤ワインやチキンやローストビーフやケーキを前にして、最後は「きよしこの夜」を謳ったりして、すっかりと「クリスマスパーティ」の雰囲気。
愉しい夜となった。
とはいえ、研究会なので、最初は「蘊蓄」から入る。
今回の一番の眼目は「クリスマスとは何か」ということ。
もともとは、太陽神崇拝下のローマ帝国で「太陽神生誕の祝祭日」として執り行われていた冬至祭を、キリスト教を公認して帝国統一を図るために太陽崇拝とキリスト教を結び付けようとしてキリスト生誕日と重ねたことが、「クリスマスの起源」なのだという。
冬至は、地球共通の自然現象であり、北半球では日照が最も短くなる日。
当然に、太陽崇拝の信仰の下では、その日を境にして勢力を高めていく起点になるという意味で、「太陽神の誕生日」として祝われていたらしい。
だから、「冬至」という天文学的な節目が「元日」になるというのならわかりやすいのだけれど、そもそもどうしてクリスマスが冬至の3日後で、新年の始まりがクリスマスの7日後なのかということは、さらなる謎だ。
調べてみると、「古代ローマの政治・社会的な事情と、その後の暦の改訂が積み重なった結果」とのことなのだけれど、「蘊蓄」を並べて「平凡な日常」を「祝う日」に切り替えるという観点からは、「美味しいものを食べる日」が多くなるのは好ましいことだと、AB研が終わってから3日後に悟ったのであった。
Wasedaウェルネスネットワーク会長・中村好男