間々田駅を出てからは、線路の右側を歩く。
ゴールの小山駅までは、残り7.5km。ただひたすら線路際を歩くだけなので、道に迷う可能性もないし、この調子だと17時前に到着できる。
ここで、歩きながら少し計算し始めた。東鷲宮を出発したのは午前9時。間々田駅の到着は15時ちょうどだったが、ここまでに利根川堤防脇あずまや・古河駅・野木駅で、合計1時間25分の休憩を取っているので、歩いた時間は4時間35分。歩きながらなので、精密な計算はできなかったけれど、間々田駅までの歩行ペースは、ざっと時速5.0km(分速84m)となる。目標とするペース(時速4.8km/分速80m)に比べるとやや速いとはいえ、これまでのステージの拙速ペースに比べるとかなり落ち着いているようだ。
今回は、熱中症の気配もないし、間々田駅での休憩中にも水泡(マメ)の気配もなかったし、靴下も乾いていたように感じる。今回かかげた「マメを作らずに歩く」という目標も達成できそうな予感がしていた。
念のためスマホで小山駅までの予想到着時刻を確認すると、なんと先ほどよりもかなり早まっている。いかんいかん。ゴールが見えてきて気持ちがはやってきたようで、少しペースが上がったようだ(後に確認するとその区間は分速90mだった)。新幹線が合流する手前の踏切地点で時刻を確認して、そこからは、Googleが示すペースで歩くこととした。具体的には、Googleマップを常時表示しておいて、その「到着予定時刻」が早まらないように留意しながら、分速80mのペースを意識して歩いてみた。
最初の500mほどで到着予定時刻が1分早まってしまったので、さらにペースを落としてみたりもした。ゆっくりと歩くと、なんだか足裏の負担が大きくなるような気がしたし、実際、(もしかしたらペースを落としているというよりも)疲れてペースが下がっているのではないかと感じられるような不安も沸いたのだけれど、16時48分、無事小山駅に到着した。
VAL小山の構内は涼しかった。と、同時に、改札口に向かう道に迷ってしまい、結局、一度外に出て、「小山駅入口」のエスカレーター前にたどり着いたのは3分後の16時51分だった。
それはさておき、この3分間の間に、私の足には思いがけないダメージが残されていることを痛感することとなった。なにしろ、随所にある段差が面倒(というか不快)で、足が思うように動かない。とにかく「座れる場所を見つけたい」という思いに駆られて、せっかく古河駅構内2階の改札口前に到達したにもかかわらず、そのエリアに座れる場所がなかったために、再度(階段を数段登って)VAL古河の店内でベンチを探してうろついた。もしかしたら2分程度うろついていたかもしれない。店内の一角にベンチを見つけると、急いで靴を脱いで、おそるおそる足裏を触ってみる。すると、両足共に水泡(マメ)が発生しているような感触。靴下の替えは用意してきたのだけれど、靴下を脱いだりすると靴を履けなくなる(電車に乗れなくなる)恐れもあるので、ここは意を決して、そのまま靴を履いて、改札を入ってから作成を立て直すこととする。
改札を入ると、ちょうど17時04分発の湘南新宿ラインが出た後だった。次は18分の熱海行(上野東京ライン)だったので、池袋直通の29分発・湘南新宿ラインに決めた。ちょうど、ホーム上の2階通路にベンチがあったので、そこに座って靴を脱いだ。
ベンチ前の自販機で、本日8本目の飲料ボトルを購入。が、10分ほどで飲み干してしまう。17時20分を過ぎたところで、1Fホームに移動。発車予定の5分以上前なのに、上り電車が入線してきた。14号車の車内はがらがら(もしかしたらひとつ前の小金井駅で増結?)で、左側ボックス席窓側に座り、靴を脱いで足を伸ばす。
(続)
Wasedaウェルネスネットワーク会長・中村好男