WWNウエルネス通信 (2025年8月31日):「那須まで歩く(14)利根川を渡る」

利根川堤防のあずまやに到着したのは10時22分。ここまでの距離はちょうど7kmで、全行程の1/4。時速5kmを超えているのが少し気になったし、今回の目的の一つである「マメを作らないこと」を意識して、リュックを降ろすとともに靴を脱いで10分ほど休憩。皮膚の湿潤ならびに靴下の湿りは、マメができるメカニズムの一つなので、足とともに、インソールも靴から出して乾かす。

 

休憩後は、500mほど先の利根川橋を目指して歩く。その中程に「海から130.0kmです」との看板。「思えば遠くに来たものだ」との思いを強くするとともに、堤防上の路を上流に向かって歩く人だけに見えるように建てられた看板の意味をいぶかしく思う。

それはさておき、利根川橋の歩道は、とてもすがすがしい。途中、買い物帰りの風体の自転車(ママチャリ)に抜かれた時には、県を越えて買い物する人がいるのだと感心したが、ジョギングする人とすれ違った時には、この橋が堤防路と合わせて公園のような機能を果たしていることに気づく。そういえば、江東区の荒川土手には、数えきれないほどのジョギング愛好者と出会ったなぁ。

全長700mの利根川橋のほぼ真ん中で歩みを止めて写真撮影。上流には500mほど先にJR宇都宮線、下流には1.5kmほど先に東北新幹線の各々の鉄橋が臨める。さすがに、新幹線鉄橋はかすんでしか見えないけれど、宇都宮線の鉄橋は音が聞こえそうなほど。荒川を渡ったときのような河川敷グラウンドでの少年野球や、新幹線とすれ違うような体験はできなかったけれど、宇都宮線に乗って鉄橋を渡るときには気づかなかった、川の流れや自然の営みに加えて、埼玉と栃木をまたいだ人々の生活をもわずかながら垣間見ることができたような気がする。

さて、利根川橋を渡り切った地点は、今回の鬼門の一つだった。ストリートビューで見る限り「利根川橋を渡り終えた交差点に横断歩道が見当たらなかった」からだ。Googleマップが示すルートは、橋を渡り切った地点から(堤防沿道路を渡らずに)左に折れて上り車線と下り車線を突っ切ることになっているのだけれど、上り下り車線の中間の30mほども含めて50mほどの幅がある国道125号を横断する方策が確認できなかったのだ。

実際に現地に行ってみても、ストリートビューで見たとおりの光景であり、いったん堤防沿の通りを信号付き横断歩道で渡ったのちに、しばらく先に進んで、国道125号の上り車線を信号で渡り、中間分離帯というには広すぎる(公園のような)エリアを数十m歩いた後に、下り車線を信号で渡るという、大幅な迂回ルートを通るしかなかった。

ここまでのところは、Googleマップの精緻さに常に感心させられていたのだけれど、今回ばかりは、「Googleでもこんな失態をするのか」と、少し心が通い合ったような気がした。

(続)

Wasedaウェルネスネットワーク会長・中村好男

http://wasedawellness.com/

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