さて、今回の私の主たる症状は、「咳痰・鼻水」「しゃっくり」「呼吸困難感」の3つ。
これまでの体感や検査結果をまとめると次のようになる。
- 「咳痰・鼻水」に関しては、4日に始まった咽喉の痛みから続くもので、おそらくは「風邪症状」である。
- 「しゃっくり」は、食後と就寝初期に始まることが多く、就寝末期(明け方)には収まっていた。
- 「呼吸困難感」は、「しゃっくり」が出ているときに現れる。
- 内部画像所見では、「食道下部の肥大」が認められるものの、気道を圧迫する要素はない。
- 胃カメラで食道下部に逆流性炎の痕跡が認められた。胃の内部には所見が認められなかった。
(a)と(e)から、胃の内容物が食道下部にあふれ出す際に「しゃっくり」が発生するのではないかと推定できる。また、(c)から、胃液の刺激が横隔膜を痙攣させる(しゃっくりを発生させる)際に、横隔膜による自然呼吸が抑圧されて、「しゃっくり」が出たときに息が吸えるものの、痙攣だけで収まっている場合に「呼吸困難感」が発症するのだと推定できた。
「咳痰・鼻水」については、「しゃっくり」とは直接の原因ではないものの、満腹時などに胃液の逆流のきっかけとなって「しゃっくり」と連関したのであろう。
そういえば、この1~2年程度は、いつも胃が膨らんでいるような体感があって、食事前に炭酸水やビールを飲むと食欲がでてくる(おなかが減る)ということが頻繁にあった。おそらくは、胃が小さくなると感じさせるような胃の状態になっていたのであろう。食べだすと、爆食したい欲望が現れることも少なくないので、食後はいつも胃の中が一杯になって逆流しやすい状況だったのだと推測された。
さて、このように考えるに至ってからは、
・処方された胃酸抑制薬(タケキャブ)の服用は止めた。5日服用したので、9錠残っているが、今後「しゃっくり」が発症した時の頓服として残しておく。
・食後、胃での消化が進むまでは横にならずに、げっぷなどで胃液が逆流しそうになった時は、静かにして「しゃっくり」を誘発しないように気を付ける。
・同じく、食後の胃の内容物が残っている間は、咳や鼻水に注意する。
というような配慮を行いながら、2週間を過ごした。
胃カメラ&生検の4日後からは、お酒も飲み始めた。量は控えめにしていたけれど、1週間経過後には少しずつ量を増やして、10日目には夕食後も2時間ほど飲み続けてみた。
すると、少しずつ心臓の動悸を感じるようになり、それまで数年間に感じていた就寝中の動悸・不整脈がアルコールのせいだという事を確信した。
結局は、生活のありようが私の身体を形作るし、異常症状の原因にもなるということを、しみじみと感じた2週間であった。
(了)
Wasedaウェルネスネットワーク会長・中村好男