先週日曜日(7月9日)、魚住サロンを開催した。
冒頭、私と魚住先生とで対談した後に、いつもの「問題解決」を行った。
最初は山岸さん。
右足裏(土踏まず内側辺り)に痛みを感じるとのこと。「足底筋膜炎では?」との申し出に、
「場所が違いますから」
と却下しながら足を触る。
すぐに「この骨ですね」と右舟状骨内側(外脛骨)の出っ張りを指摘。「足関節のゆがみが原因」とのこと。そういえば、右足が僅かに「外返し」気味。
足関節のゆがみを正すために、脛を調整。
というか、右脛骨が僅かに外旋していることを指摘した上で、立位での臀部と腰背部の左右差を指摘する。
指摘されてから見比べてみると、臀部の筋の形状が左右で異なっていた。左側はしっかりと張っているのに右側は緩く膨らんでいる。
「そうすると、右の腰も悪い」
と、魚住先生は言いながら、やおら小さな(1cm四方くらいの)《銅板》を取り出して、大殿筋の起始部(腸骨~仙骨右端)と停止部(腸脛靭帯)に貼る。さらに、大腿筋の起始部(腸骨棘前部)と停止部(膝上ならびに膝下)にも《銅板》を貼る。張った場所を詳しく記したいところなのだけれど、私にはよくわからないので、あいまいな表現でご容赦いただきたい。
それはさておき、その後、何度か歩かせてみたり、しゃがみ立ちを繰り返させたりしていると、左右のバランスが整っていった。どうして《銅板》を貼ると整うのかと尋ねてみても、
「理由はわからない」
とのこと。
もちろん、「皮膚表面の電荷」とか「銅板の導電効果」とか、いろいろと説明することは可能なのだけれど、「左右バランスがひずんでいた身体が整う」という圧倒的な経験的事実を前に、そんな「説明」が意味を持つわけはないし、「理由」がわからないからといって否定する根拠にはならない。じつはこの《銅板》の威力は、ずいぶん前に遊馬さんから教えてもらって、Wasedaウエルネスの「ブロンズ会員」の呼称も、そこに由来するものだった(会員証を銅板にしようかと本気で考えたこともあった)のだけれど、
「理由はわなからい」
ので、あくまでも「経験的事実」と理解するにとどめたい。
さて、二人目は、「肩こり」を訴える児玉さん。
「両肩がコリコリで」
とのこと。他には何かないかと魚住先生が問いかけると、
「耳も関係ありますか?」
との問いに、
「耳?」
と問い返した魚住先生だったが、
「耳から肩に伝わっているような感覚」
と、児玉さんが答えたところで、
「ナイスな感覚ですね。右の耳に問題があるのです。」
と、これまた簡単に喝破する。
当然に、見ている私たちには何のことだかわからない。というか、確か、前回「耳の影響」についてレクチャーされたことを思い出した。
「右の耳が捻じれているということは、右の(両方の)側頭骨の位置がズレているということ」
と、解説してくれる。
「頭の骨の(左右)位置がズレているということは、後頭骨から出ている神経の流れが悪くなって、首が固くなる。この方は、左の首は問題ないけれども、右の首が固い。左右の首の緊張が違うから、僧帽筋に影響する。」
とのこと。それだけ説明して、両耳に指を挿入して、左右にねじる。
「右ねじりの方が易しい。右にねじります。頭を上にあげて、軽く口を開ける。息をゆっくり吸って、吐いて、…。頭を戻します。これで、右の耳と左の耳が同じ感覚になりましたよね?これで、右と左の側頭骨のバランスが取れましたので、首も緩んできて、僧帽筋も緩みます。」
といって、両肩を上下にゆする。
そうすると、最初は「ガチンガチン」だった僧帽筋が緩んでいることに、児玉さんも驚いていた。
その後、「肩の位置が中間位ではない」ということを指摘して、中間位で動かせるように肩を整える。さらに、立位での骨盤の前後バランスが悪いことを指摘して、(途中大幅に省略するけれど)仰臥位で股関節を緩めながら中間位で動かせるように操作。
「これで、腸腰筋、広背筋、腰方形筋が緩んで、腰椎の前後のバランスが整った」
とのこと。
でもまだ「右側が少し硬いのでは?」と私が問いかけたところ、
「じつは…」
と、まだまだ問題が潜んでいることを匂わせる。
「そういえば、記憶がない(子どもの)ころにコルセットをしていたらしい」
というようなことを児玉さんは思い出したようで、これまでに長い人生の中で積み重ねられてきた結果としての自身の身体を整えることが、一筋縄ではいかないことに気が付いた。
そういえば、と私がさらに気づいたのだけれど、一人目の山岸さんは、1月にも魚住先生に調整してもらったので、「その時から変化があったのか?」と、魚住先生に質問したところ、
「山岸さんは、3月、5月と少しずつ(ずいぶん)変わってきてます」
と答えてくれた。つまり、山岸さんは、1月、3月、5月、そして今回(7月)と、「少しずつ良くなってきている」ようなのだけれど、一つの問題が解決すると、それによって抑え込まれていた(さらに古い)別の問題が現れてくるようになるということのようだ。ちょうど、地面を掘ると次々と過去の地層が現れるように、それまでの人生で積み重ねられてきた行動の履歴が、身体全体に蓄積して、私たちはその「履歴」を、現在から過去にさかのぼって解きほぐしていくような、そんな作業をしているように思えてきた。
ということで、この両名には、これから2か月間の自身の変化に注意していただいて、次回、報告してもらったうえで、さらに「過去の身体問題」を掘り起こしていくことにした。
Wasedaウェルネスネットワーク会長・中村好男