先週末、とあるゴルフ仲間とラウンドした。
「とある」というのは、同じゴルフクラブで知り合った仲間で、いろいろなつながりの中で知り合って、一人ひとりとはこれまでにラウンドしたことはあったのだけれど、まだその「4人」でラウンドしたことがなかった関係である。
たまたまある日のラウンドの後の食事の場で同席した際に、
「今度一緒に回りましょう」
ということになって、日程調整してもなかなか決まらなかったので、
「飲み会だけでも」
と、2年ほど前から3か月おきくらいで、石神井公園の寿司屋に集まって交流していたのだった。
ところが、やはり「ゴルフ仲間」なので、
「飲み会だけでなく、ラウンドした後に飲みましょう」
と結束して日程を探ったのだけれど、結局決まらず、そのうちの一人にご容赦いただいて、3人でラウンドすることに相成ったというわけである。
ゴルフのことはさておいて、重要なのは、その後の飲み会の話。
というのも、これまでずっと「寿司屋」だったので、今度は「焼肉屋」に行こうということになって、石神井公園駅地下の焼肉屋で「3人の飲み会」が始まった。
噂にたがわず、なかなか趣向を凝らした店で、お肉も美味しくて、肉ばかりを注文しているのに、飽きが来ることなくパクパク食べられる。そんな中、ふと「野菜がない」ことに気が付いた。
私が「焼き肉屋」に行くのは、盆暮れなどの家族との会席の時くらいで、いわゆる「ファミリー焼き肉屋」でワイワイと語り合うのが関の山。一つのテーブルに4~6人くらいで焼き台を囲むので、私はもっぱらビールを飲みながら子どもが箸を伸ばさない野菜やナムルを中心として、ときどき配られる肉片をつまむのが定番だった。だから「野菜のない焼肉」は久し振り、というかおそらく初めてのことだった。
野菜がないことに気づいた私は、早速にナムルとカクテキを注文した。といっても、一皿ずつの漬物を3人で分けたので、食べたのはほんの一口ずつ。結局は、〆のビビンバとスープの他は、次々と運ばれてくる肉を焼き続けて食べ続けたわけで、私にとっては、「生まれて初めて」といって良いほどの肉食だった。
17時から始まった会食が終わったのは18時半ごろ。そのまま帰宅してシャワーを浴びたのだけれど、ゴルフ疲れも相まってうつらうつらしながら20時半には床に就いた。
いつものように、就寝中に尿意を催して目を覚ます。時計を見ると1時過ぎ。計算すると「3時間以上経っている」とはいえ、あまりにも早い目覚め。でも、それよりもびっくりなのは身体全体の火照り。確かに、運動や食事はエネルギー代謝を促進する効果があるので、多少の体温上昇は当然のことだけれど、その晩の「火照り」はもしかしたら「生まれて初めて」のレベルだったといっても過言ではないほど。しかも手足がなんとなく痒い。二度目にベッドに入ってからはなかなか寝付けなかった。
しばらく「寝ていた」のだけれど、火照りと痒みに意識を支配されながら、色々と仕事のことが思い浮かんでくる。思い余って起き上がって時計を見たら3時半。気になったことをスケジュール帳にメモしておこうとスマホを手にする。スマホというのは怖いもので、いったん手に取ると、いろいろと私の手先を誘導する。メールやラインも見るしメッセンジャーにも返事をしたりして、気が付くと4時半。ちょっとあくびが出たタイミングで再度ベッドに横になる。今度は眠れて、気づいたら6時半。もっと眠っていたかったけど、身体の火照りと寝苦しさのために、とても眠れる気がしない。しかたがないので、起きることにした。
とはいっても、まるで「徹夜明け」の気分。頭はすっきりしないし、目覚めた気分ではない。飲み過ぎたわけではないので、「二日酔い」のような状態とは全く違う、不思議な感覚だった。
ふと右足拇指の根本内側をみると、湿疹状のブツブツ。
ここにきて、気が付いた。もしかしたら、ラーメンや揚げ物など、脂っぽい食事を好む人に現れる発疹に似ているのではないだろうかと。そして、昨晩食べた「焼肉」は、これまでの私の食生活の中では尋常ではないほどの肉脂を私に与えたのではないだろうかということ。さらにいえば、いつもの夕食ではたっぷりと摂取する野菜を、昨晩はほとんど食べていなかったことを。
なにも焼肉のせいではない。私の普段の生活のなかで遭遇する肉脂のレベルがあまりにも少なかった、というよりも、あまりにも普段のレベルを超越する(おそらく100倍以上の)肉脂を食べてしまっただけのことなのだ。普通の人には何でもない肉脂だったのだろうけれど、私には少し(というかとても)多かったというだけのこと。
翌日には身体の火照りやかゆみもおさまり、3日後には発疹も消失した。
もちろん、暑熱下のゴルフや寝不足の要因も加担したのかもしれないけれど、それはよくあること。そしてまた、「生まれて初めて」の多量の焼肉と「生まれて初めて」の症状とが、時期を同じくして発現しただけなのかもしれない。
それでも、私は、もしかしたら「焼肉に弱い」のかもしれないと、ひそかに感じた次第である。
Wasedaウェルネスネットワーク会長・中村好男