先週私が出会った物事の中で最大のインパクトは、「chatGPT」というアプリである。
》ChatGPTとは、OpenAIによって開発された対話言語モデルです。
》人間のやり取りの大量のデータセットで訓練され、
》テキスト入力に対して人間のような応答を生成することができます。
》これは、言語翻訳、質問応答、テキスト要約など、
》自然言語処理タスクの多様な用途に使用することができます。
ちょっとわかりにくい解説だけれども、この文章は、当該アプリに「チャットGPTとは」と入力した後に、先方から返ってきた回答。簡単にいえば「AIと対話するためのアプリ」とでもいえばよいだろうか。
ちょうど私がこのアプリを知った直後、先週月曜日の日経新聞夕刊に、
「AI文章作成、MBA学生に匹敵 米国名門校が試験」
との見出しで、昨年11月にリリースされたこのアプリの威力が紹介されるとともに、「米マイクロソフトは、チャットGPTを開発した米オープンAIに2019年に10億ドルを投資、現在100億ドルの追加投資を検討している」と報じられた。
その翌日も翌々日も、このアプリのことが報じられていたし、すでに多くの方が、このアプリの存在を知って使い始めているのではないかと思う。
私もさっそく使ってみた。
例えば、
【高齢者が老後を生き生きと暮らすうえで大切なことは何ですか?】
と尋ねてみたら次のような答えが返ってきた。
》高齢者が老後を生き生きと暮らすうえで大切なことは、健康であること、
》社会的な関係を持つこと、趣味や興味を持ち続けること、そして自立し続けることです。
》健康維持のために適度な運動や栄養バランスの良い食生活を心がけ、
》社会的な関係を持つことで孤独感を軽減し、趣味や興味を持ち続けることで
》心身ともに充実感を得ることができます。また、自立を維持するためには、
》自己管理能力を高め、社会参加を続けることが大切です。
じつは、最初の回答には満足できなかったので、同じ問いを5回繰り返し、そのうち3回目に出てきた回答を載せた。3回目までは順調に良くなっていったのだけれど、4回目以降は、どうやらAIが(同じ質問を繰り返されて)疲れてしまったようで、回答がずさんになってきたように感じた。
このアプリでは、単に「質問」に回答したり「用語説明」をしてくれるだけでなく、希望する条件の歌を作ってくれたりもする。
例えば、【日本の高齢者が気持ちよく幸せになるような歌】と入力すると、
》日本の高齢者が気持ちよく幸せになるような歌には、様々なジャンルがあります。
》例えば、昭和の歌謡曲や、民謡などは、高齢者にとって懐かしく、
》思い出を呼び起こすことができるため、気持ちが良くなります。
》また、心に響く詞がある歌も高齢者にとって心に響くと思われます。
》「二人だけの時間」 「愛してる」 「愛のことば」など、
》懐かしい曲であれば高齢者にとって聴いて楽しめるかと思います。
》また、「生きているうちに」や「幸せに生きる」といった歌詞のものも、
》高齢者が老後を充実したものにするために役立つと言えます。
などと「解説」してくれるのだが、
【日本の高齢者が気持ちよく幸せになるような歌詞を昭和の歌謡曲調で作詞してほしい】
と注文すると、次のような歌詞をつくってくれた。
》昔の話をしよう 今日も陽気だね
》思い出の中を歩いていこう
》笑顔でいよう 明日も会えるから
》
》手を繋いで 歩き出す道
》幸せな時間を過ごそう
》老いてもまだ愛を持って
》素敵な日々を過ごそう
》
》昔の曲を聴こう 今日も明るいね
》思い出の中で踊ろう
》笑顔でいよう 明日も会えるから
》
》懐かしい風が吹いて
》今日も元気だね
》手を振って 明日も会えるように
》幸せな時間を過ごそう
》
》幸せな時間を過ごそう
》愛を抱きしめて
》明日もまた会えるから
》懐かしい音楽にのって
》老いてもまだ輝けるから
ついでに、【民謡調で】とお願いしてみたら、次のような回答だった。
》青空が見える窓辺で
》手をつないで歩こう
》過ごした日々の思い出を
》語り合いながら
》
》幸せな時間を重ねて
》お年寄りになっても
》輝く未来を信じて
》生きていこう
「歌詞」だけでなく「メロディー」も作成してくれるという噂もあるのだけれど、ここに掲載できないのでやっていない。
「AI」の進化にはしばらく注目していきたい。
Wasedaウェルネスネットワーク会長・中村好男