WWNウエルネス通信 (6月28日):「デッキシューズで歩く」

昨日、久しぶりにデッキシューズで歩いた。

 元々は甲板(デッキ)で履く作業用の靴として作られたものなので、水に濡れても滑りにくいように平らなゴム底に細かい溝(切れ目)が施されている。
インソールも薄く平らでクッションはほとんどなく、裸足のまま履くので、歩くと路面からの力がダイレクトに感じられる。

 もちろん、私が所有しているのは、街中で履くためのもので、若いころは革製(ゴム底)のものを普段履きとして利用したこともあったのだが、25年ほど前にウォークを始めて、歩きやすいビジネスシューズやウォーキングシューズを常用するようになってからは、ほとんど履かなくなった。
10年ほど前に、ズック製のデッキシューズを衝動買いしたものの、ほとんど履く機会がなく、暑い日に近所の用足しをする時くらいしか出番はなかった。

 昨日はあまりにも暑かったので、夕刻オンラインの会議はあったものの、朝からポロシャツに短パンという軽装で過ごしたくて、裸足のまま履けるデッキシューズで通勤したというわけ。
 早稲田の仕事場まで1.9kmの道のりを、(信号待ちもなく)一度も止まらずに21分で歩いた。
歩数は計測しなかったのだけれど、距離と時間から想定すると、2300歩近くになるのだろうか。歩いていると、一歩ごとに足裏にかかる力を感じる。

 思えば、私たちは靴を履かずには外を歩くことができなくなっている。
さらに、普段履いている靴は、靴底のクッション性も高くインソールもフィットしているので、地面から受ける圧を直接には感じることはない。
しかも、たいていは靴下を履いているので、シューズの中での足のズレを感じることも少ない。

 ところが、デッキシューズを裸足で履くと、足裏に地面の力を直接感じているようで、踵のやや外側に着地して母指球から離地していく間の足裏圧の移動をそのまま感じることができた。
しかも、このデッキシューズがぴったりしていて足先に余裕がなくて、一歩ごとに小指の外側がシューズ内で擦れているのも感じられるのだ。
最も大きな感覚は左右の違い。接地の中ほどで左足は外側荷重となるのに対して、右足は少し内側(土踏まずとの縁)あたりに接地圧を感じる。小指外側の擦れも右足の方が激しい。
 到着して観察すると、左右小指外側が赤く腫れていて、もう少しで水膨れが発症するところだった。と危惧してはいたのだけれど、夕刻の帰り道では、足の浮腫みもあったようでさらにきつい感覚。案の定、右小指外側に靴刷れ(水膨のつぶれ)が起こってしまった。


 ちなみに、帰路の歩数をスマホで計測したところ2330歩だった。

 一般的には、履物の種類によって歩様が変わるので、普段のウォーキングシューズの場合とは異なるかもしれないのだが、スリッパやサンダル履きのように踵を刷るような歩きにはならずに、「踵から着地」という歩様に近かったようだ。

 それにしても、1.9kmを21分で歩くとは、相変わらずの早歩き。普通なら、「靴が変われば歩みも変わる」ということになるはずなのに、60年来の私のあゆみは、デッキシューズぐらいでは影響されないほどに頑固になってしまっているのだろう。
以前、革製のデッキシューズを常用していた(若い)ころは、いつも地面に踵を擦りながら着地していたことを考えると、ずいぶんと「ウォーキング歩様」に馴染んでしまったようだ。

 デッキシューズがウォーキングには向かないことを改めて感じ入った次第である。

Wasedaウェルネスネットワーク会長・中村好男

http://wasedawellness.com/

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