WWNウエルネス通信 (3月7日):「早稲田の研究室~その1:私がアパートを借りるということ~」

3年(と少し)前の11月。

思い立って、早稲田大学近くのアパートの一室を賃借することとした。

私の職場(本属)は所沢キャンパスで、研究室もゼミ室も所沢にあるのだが、授業の半分は本部(新宿)の早稲田キャンパスだし、WWNや学会などのセミナーも早稲田で行う。また、学会の資料なども含めて、だんだんと荷物が多くなってきて、早稲田での仕事のたびに自宅から運搬するのが面倒になってきた。書籍やプリンタなどのパソコン用品も含めて、様々な物品を設置できる場所があれば、研究室として仕事をする環境が整う。

これが、早稲田にアパートの部屋を借りた第一の理由である。

二つ目の理由は、会合場所。そもそも、仕事上の面談も早稲田の会議室や教職員食堂で行うことが多く、いつでも自由になる打合せ場所が欲しかった。

三つ目の理由は「飲み会の場所」。もしかしたら、これが一番大きな理由かもしれない。

私のゼミは木曜日に集中していて、午前中は所沢キャンパスで学部生のゼミを行うのだが、夕刻は早稲田キャンパスで大学院(社会人コース)のゼミ。大学院ゼミのあと、必ず飲み会を行うのだが、私が愛用していた居酒屋が店をたたんでしまい、手ごろな店がなくなってしまったのだ。

そんなことが重なって、「そうだ、早稲田に部屋を借りよう」と思い立ったというわけ。

2017年の11月3日。思い立った直後にネットで情報収集。

画面上で物件を見つけると、仲介不動産業者に連絡(照会)ができるようになっていて、いくつかの物件をクリックしていたら各々の担当者からのメールが次々にやってくる(当たり前!)。先方からも私の状況(賃借理由など)について質問されるので、それに答えながら物件見学の日程調整を行う。翌1週間のあいだに都合5件の内覧を予定。業者の中には、私の希望に適う別の物件を提案してくれる方もいて、結局10件近くを内覧したのではないかと思う。

古い物件ばかりだったのだけど、気に入った物件はちょうど先約が入ってしまったとのことで、二番目の妥協案に落ち着いた。ところが、いざ契約という段になって、「保証人が必要」とのこと。それも「二親等以内で配偶者は不可」と言う。学生の親を想定しているのだろうけど、あいにく私には寝たきりに近い親しかいない(その2か月後に相次いで死去)。「息子でも良いのか?」と尋ねたら、「就職していないとだめ」とのこと。二人とも、翌年春以降に就職予定だったので、残念ながらその物件はあきらめた。

もはや、大学周辺には私が望む賃貸物件がないことが分かったので、今度は《購入》を試みる。自己資金などないのだけれど、ローンを組むことさえできれば賃借料に毛が生えた程度で購入できると踏んで、探し始めた。これもまた、《帯に短したすきに長し》状態だったのだけれども、1件だけ手ごろな物件がみつかった。さっそく「ローン」の打診をしてもらう。こちらは、過去2年分の確定申告資料(&給与明細)ならびに当該時点でのローン残高(返済計画表)などをすべてそろえてコピーを提出。業者提携の金融機関の内々審査にかけてもらう。それが11月の中旬のこと。念のためと思って、もう一度《賃貸物件》のサイトにアクセスしてみたところ、それまでには出てなかった新規の物件を発見。新築のアパートで賃料も手ごろ。ロケーション(大学と早稲田駅の間)も含めて、まさに私が望んだ条件を満たしていた。

即座に、仲介業者に連絡。直後の23日午後に内覧させてもらい、その場で即決。すぐに事務所に出向いて契約した。

それが、今の部屋。《居住用》なので「事務所」とは呼ばず、「研究室」とか「ゼミ室」と呼んでいる。

(続)

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