前回、私の血圧が高くなったのかもしれないという話をした。
ただ、 もしかして、血圧計が狂って誤った数値が表示されている可能性もあるかもしれなので、先週月曜日に、ゴルフ場浴室の血圧計で測ってみた。その結果は
「135/90mmHg」
運動&シャワーの後の計測値なので、平常状態とは違うかもしれないしのだが、もしこちらが正しいのであれば、あまり心配することはない。
が、念には念を入れて、翌日、大学(所沢キャンパス)の保健室で血圧を測ってもらった。結果は、
「155/115mmHg」
最初は、手首に装着する簡易計測器を持ち出してきたので、「普通の血圧計で測ってほしい」とお願いして、加圧&聴診器による手動計測をやってもらった。しかも、疑り深い私は、そのまま聴診器を借用して、自分の耳で脈音を聞きながら、その値を確かめた。おそらくは、
「上が150~155mmHg程度/下が100~115mmHg程度」
という計測値には間違いない(正しい数値)と確信した。
つまり、5年ぶりに箱から出した、自宅の自動血圧計の数値が狂っていたわけではないということ。
でも、ふと気になって、今年1月の検査結果(報告)を確認したところ、
「130/85mmHg」
とあった。
つまり、今年1月時点までは私の血圧は正常域から外れてはいなかったということだ。とすると、この半年の間に、20mmHg程度も上昇して、「高血圧」と呼ばれる状態になったということになる。
もちろん、前回述べたように、この血圧は、「今の私の身体の隅々に血液を送るために必要とされるレベル」だということなので、まずは血圧を下げることよりも、どうしてこのような状態なのかということを探索しなければならない。
そうこう思考をめぐらしていた木曜日の早朝。ふと目覚めてトイレに向かおうとしてベッドから降りたとき、少し身体がよろけた。目まいと言うほど大げさなものではなかったのだが、血圧を測ってみると、
「120/85mmHg」
必要とされる血圧から30mmHgも低いのだから、よろけるのも仕方がないということか…。
一見正常と思える値であっても、「120/85mmHg」という血圧値は、今の私にとっては目まいを起こさせるような危険な低レベルなのだろうと、改めて納得した。
ところで、私の「本当の血圧」はいくつなのだろう?
と、考えてみて気づいた。
「155/115mmHg」の「120/85mmHg」のどちらかが正しくて、どちらかが間違っているわけではないはず。つまり、高かろうが低かろうが、(装置が狂っていなければ)各々が正しい値なのであって、ある時は高く、またある時は低くなる。血圧とはそういうものであり、時々刻々と変化するのが血圧なのだ。そして、今の私は、
「155/115mmHg」
のときには異常を感じないけれど、その翌朝に
「120/85mmHg」
になったときには目まいを感じる。
その時々に、
「ちょっと高いかな、特段異常はないのにどうしてだろう?」
とか、
「血液が十分に遅れないから目まい感が起こるのかな?」
と考えればよいのだ。
生理学が教える事実は、「血圧が低くなれば脈拍を増やして血圧を高くしようとするし、血圧が(必要以上に)上がりすぎれば脈を減らして血圧を維持しようとする」ということ。だから、「高いか低いか」という数値自体が問題なのではなくて、その調節がうまく機能しているかどうかが重要なのだ。
血圧は、その時の身体の状態を表す、いわば「結果」なのだから、その時々の「結果」をそのまま受け入れるのが、正しい態度なのだろうと納得した。