本日は、品川区健康センターにて、奥田さんとともに「生涯健康講座」を担当した。
「今を生き抜く―①生活習慣病とがんを遠ざける」と題して、最初に私がお話しして、途中奥田さんとやり取りしながら、最後は奥田さんの実技でまとめるという構成だった。
定員は20名なのだが、健康情報に貪欲な方々が集まっているはずなので、当たり前のことを話してもうなずいてはくれないだろうということと、ご高齢で自身の身体のこと(病気にならないようにと)を気にして、役に立つ情報を得たいと思っているであろうから、私なりに話の構想を練った上で臨んだ。
冒頭、「生活習慣・病」とホワイトボードに記載して、
「生活習慣が原因となっている《病》がある」
ということ、そこでいう「生活習慣」とは、
「食べ方・動き方・眠り方」
が中心となって喧伝されているのだが、それ以外にも、
「住まいの様子(和室・洋室)や服装・立ち座り歩き方」
なども、ひとり一人の生活に定着した《習慣》であって、その《生活行動習慣》が、姿勢や歩き方を特徴づけている。そして、その特徴づけられた生活行動が様々な痛みや辛さの原因となる場合があるということを説明した。
「日本人の多くは、立位で右足に荷重して、歩く時の右足接地時間が左寄り長い」
と述べたところで、参加者の多くが自身の行動について自覚し始めたようだった。
すかさず奥田さんが、「生活習慣」と「病」の間に「・」を入れた説明は初めて聞きました、と突っ込む。
「生活習慣病という言葉は、ひとくくりに理解されているけれども、病が生活習慣に起因しているのなら、行動様式まで含めた生活習慣をどのように変えていくことができるのかということが大切」
という、最初の論点は、おおむねご理解いただけたのではないかと確信した。
その後も、
「筋肉を動かして熱を産生させる(温める)ことが大切」
とか、
「自身の身体や動きの状態に気づくことが大切」
ということを次々に理解させていく。
私は最初に話題提起しただけだったのだが、それを引き継いだ奥田さんの話術は、私も引き込まれていった。
なんだか今回は自慢話のように受け止められたかもしれないが、
「動ける身体」
を広めるためには、自身の身体に気づいてもらえるように意識改革することが大切だということをあらためて実感した。