先週水曜日に7月ウォークの下見を行った。その際、スタッフの一人(Kさん)がふくらはぎの痛みを感じているという。別に気にして相談しようとしたわけではないのだが、余計なおせっかいでズボンの裾を捲ってもらって見せていただいた。膝裏に少し痣(あざ)のような痕があった。
「手術するようなことでもないと思うので医者には行きませんが、ふくらはぎの裏の痛みは気になっている」
と言う。軽い痛みを感じて家族に見てもらったら、痣の痕跡を見つけたのだとのこと。
私は、「痣と痛みは無関係と思います(痣は痛みを感じる前からあったのでは)」と、とても無責任な言い方をして、それならわざわざ「見せてほしい」などと余計な事を言わなければ良かったと、慌ててお詫びした。どうやらご本人は、外出自粛の期間中に歩く機会が減ったからだと自覚しているようで、私もそう思ったので、ますます安心した。
それがきっかけとなって思い出したのだが、じつは私は数年前(2014年秋)から左肩に痛みを感じている。最初は、側方に腕を上げた際に肘が肩よりも上がらなくて、左手が背中に届かなくなった。必然、右手の届く範囲しか背中に届かないので、タオルを両手ではさまないと背中を洗えないし、痒くても手が届かなくて苦労することも多かった。ある時、痛くても思い切り動かせば届くことに気づいて、どうしても困ったときは痛みを我慢すればよいと悟ったのだが、動かさないと余計に動かなくなるので、“背中の不便”は肩を固まらせない良い機会なのだと割り切っている。
それでも、寝ているときに左肩が下向きになるように寝返ってしまうと、痛くて飛び起きることもあるし、そうこうしているうちに右側を下にして眠ることが多くなって、少しずつ右腕がこわばり始めているのではないかと気がかりだ。
そうやって、自分の身体のことを気にし始めると、そういえば最近は朝まで酒酔いが残ることが多くなったとか、脚が弱ってきたのではないかとか、ゆっくり熟睡できないだとか、右肘の内側が痛む(ゴルフ肘)だとか、気になることが次々と現れてくる。もし私が医者にかかることが好きだったとしたら、次々と医者に診てもらって薬漬けになってしまうのではないかと思うほどだ。でも私は医者には行かないし、痛みを癒そうとも思わない。そもそも、痛みを生じさせる原因があるのだから、その原因と思われることを見つけて、それをなくすしかない(見つからないから痛いまま)と今では割り切っている。
だから、冒頭で紹介したKさんも、「痛みを気にしない」という本当に適切な対応をなさっていると感心したのだが、それでも「ふくらはぎを時々さすると良いかもしれませんね」と、気休めにしかならないセリフを呟いたのだった。
Wasedaウェルネスネットワーク会長・中村好男