「もも裏歩きでひざの痛みがたちまち消えた~その2~」

2019年12月15日

 前回、高木広人氏が著した表題書籍を紹介して、

「施術だけではダメだ。正しい歩き方を一般に広め、そのことを通して生涯を幸せに送れる人を増やそう」

という著者の意向に感銘を受けたことをお知らせした。

でも、大切なのはその内容。

 高木氏が「もも裏歩き」を推奨するうえで対照となる「間違った歩き方」とは、ずばり、

 「足を前に出す歩き方」

だという。これは、先(11月3日)に私が指摘した、(健康づくりの観点から普及している)「正しい歩き方」であり、それを私は「あくまでも健康づくりの観点から」などと持って回った言い方で窮していたものを、ずばり「間違った歩き方」と断言してくれているわけで、私の口からは到底言えない文句をズバリと言ってのける勇気にまずは敬服したのだが、大切なのはその中身。

 著者は、「正しい歩き方=もも裏歩き」を伝えるために、以下の8点を掲げる。

  • 下腹部を締める
  • みぞおちを前に出すように意識する
  • 足の裏の土踏まずの中心に重心がくるように立つ
  • 両方の足先をやや開き、60度くらいにする
  • 片側の足に重心を乗せ、膝を曲げず、もも裏とお尻の筋肉を使って、足裏で床を後ろに追いやる感じ(後ろに送り出すよう)に引く
  • 床に向かって後ろに引いた力で体が前に動く
  • 前に自然とついた逆側の足で「5」と同じ動作をする
  • 「5」~「7」を繰り返す

最後(7)と(8)は、動作の繰り返しなので、意識させるポイントは6つなのだが、これを矢野さんに見せたところ、

 「ダメですね」

の一言。「重心(荷重)」とか「筋肉を使って」とか「後ろに引いた力」などを意識させると、その箇所が気になって自然な動きが阻害されてしまう(自然な歩き方ができなくなってしまう)からだという。つまり、自然と「もも裏歩き」ができるようになるのであれば良いのだが、「お尻からもも裏にかけての筋肉」を意識させなければそれを実現できないとしたらどうしても「ぎこちない歩き」が残ってしまうことになる。

 ちなみに、私は「楽に歩くための3原則」として、

 ア)上体をやや前に傾けて

 イ)胸が引っ張られるように進み

 ウ)足(脚)が自然についてくる

という3点を提示した(11月24日通信)。

高木氏は著書の中で

 「前足を踏み出すのではなく、後ろ足を引くように歩く。ここが、もも裏歩きのコツです。」

と強調していて、これは我々も同感なのだが、その歩き方を修得してもらうのは容易なことではないと痛感する。

Wasedaウェルネスネットワーク会長・中村好男

http://wasedawellness.com/

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