9月2日。魚住廣信先生を迎えて、“魚住サロン”を開催した。
今回は、3回目。いつものように早稲田大学大隈記念タワー11階で12名が研鑽に励んだ。
魚住サロンは「問題発見技法」と題して、そもそもクライアントの抱える問題の根本を解き明かす技法を学ぶことを目指して始めたのであるが、今回は「あらかじめテーマを決めて臨もう」と思いついて、直前に一部の方々に“問題”を募ったところ、
Sさんからは「トレーニングのウソ・本当?」、
Tさんからは「踵の痛み」、
Mさんからは「ゴルフと腰痛」という、
というテーマをいただいた。
TさんとMさんは、各々のご自身の身体上の問題だったので、
・前半(第1部)をTさんとMさんの抱える“痛み”を題材とした問題解決、
・後半(第2部)に「ウソ・本当?」のディスカッション、
という段取りで進行した。
まずはTさん。「踵(足裏)の外側(着地箇所)が痛い」という。医者からは「足底筋膜炎」と診断されたとのこと。前に出てきていただいて魚住先生からいくつかの質問。足裏を触った後に、皆の前(5~6mほど)を歩いてもらう。歩き始めた1歩目から、歩様のアンバランスを皆に指摘。再度Tさんに座ってもらって、その痛みの原因を皆に解説。直後にテープで処置をして完了。その間、わずか20分。私が、「持参した靴は見なくてもよいのか?」と尋ねたところ、前に出てきたわずか数歩の間に靴の状態を判断したとのこと。
(こういうことは、聞いてみないと分からない。)
でも、(私にとっての)本当の問題は、どうしたら魚住先生の“見立て”を我がものにできるのかと言うこと。残りの時間は、魚住先生が何(どこ)に着目してどのように思考・論理を進めていったのかということを問い質すことに充てた。結局のところ、身体の仕組みや身体症状など、圧倒的な知識と経験をマスターしないと同様の見立てはできないのだが、その“知識と経験”のマスターの方法が問題なのだ。もちろん、魚住先生はその研修会・勉強会を開催しているので、それを受講して学べば良いのだが、魚住先生が認証したマスターは、まだ2名程度とのこと。Tさんのような方は世の中に数多いのだが、それを対処できるトレーナーは圧倒的に少ない。せめて、WWNに参画しているトレーナーの皆さんが、少しでも魚住先生の高みに近づくようにと、「毎月」の開催を目指すこととなった。