WWNウエルネス通信180909「痛風と外反母趾~その1~」

【謎の激痛】

3月5日(月)夕刻。都内で開催されたセミナーに向かって歩るいていると左足甲に違和感。“いつものこと”と高を括くっていたのだが、終了後に駅まで歩く途上で痛みがどんどんと膨らんでいった。

 「骨折しているかも」

との思いを抱きながら就寝。翌朝、近所の整形外科に出向いてレントゲンを撮った。診察した医師は、

 「痛風ですね」

との一言。確かに、レントゲン写真からは骨折の痕は伺えないし、なるほどそういうことなのかと納得しそうになったとき、

 「寝てても(タオルが触っても)痛いでしょ?」

との言葉。

 「(圧すと痛いけど)触るだけでは痛くないのです!」

と、その場で擦ってデモンストレーションしたあたりから、これは痛風ではないのではとの疑念を抱いた。件の医師は「痛風に間違いありません」と譲らない。

 翌日、採血(尿酸値)の結果を観ると

「6.7mg/dlですね。高くはないけど薬を出しましょう。」

とのこと。血中尿酸の基準値は7.0 mg/dlではないですかとの私の疑問にも、

 「尿酸値が低い痛風もあるのです」

とのこと。では、どのような薬が処方されるのかと問い質すと、

 「尿酸値を下げる薬です」

とのこと。

 「尿酸値が高くないのに下げたら治るということですか?」

との私の(他にこの痛みの原因があるのではないかとの)疑問には答えてもらえなかったので、「薬は要りません」と告げて診療を終わった。

 二日後のウォークには、(歩けないので)自転車で出かけた。皆には「痛風」と装って、その後はビールを控えるようになった。

【後日談】

 結局、その激痛は10日程度で落ち着いたのだが、4ヵ月後の7月下旬に先と同様の激痛。ピークは7月27~28日(金・土)だったのだが、週明けからは足の痛みも落ち着いて少しずつ歩けるようになる。という状況で自分の足をしげしげと眺めてみると、左足の第一指(母指)が傾いていることに気づいた。

 「もしかしたら、外反母趾?」

そこで、足の下に定規を置いて、横アーチの幅を測ってみたところ、右足は10cmだったのに、左足は10.5cmと5mm拡がっている。つまり、左足は(右に比べて)横アーチが開帳して(潰れて)いるということだ。

 そんな中で迎えた翌週水曜日(8月1日)は定例のウォーク。30人以上の方々を迎えて青山から代々木公園まで歩いたのだが、途中私の歩みが遅いことに気づいたスタッフの方が、

 「先生、足が痛むのですか?」

と、尋ねてくださった。

 「また、例の痛風が出たようなのですが、外反母趾もあるのです」

と応えると、

 「外反母趾になるときにはすごく痛みますよね」

と、さらりとのたまう。ご自身が外反母趾になった際に、母趾関節(中足骨頭)に激痛が走ったという。なるほど、私の痛風は、“外反母趾になる際の(炎症の)痛み”なのかと合点がいった。

 それにしても、3月の整形外科での受診の際に「痛風薬」をもらわなくて良かった。

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